帯状疱疹とは
帯状疱疹は、過去に水ぼうそうにかかったときに体内に潜伏した「水痘・帯状疱疹ウイルス」が、加齢や疲労、ストレスなどをきっかけに再び活性化することで発症します。神経の流れに沿って、体の左右どちらか一方に帯状に水ぶくれ(小さな水痘)が現れ、強い痛みを伴うことが多い病気です。
合併症のひとつに、皮膚の症状が治った後も痛みが長く続く「帯状疱疹後神経痛」があり、日常生活に支障が出ることがあります。
発症が50歳以上で増え始め、特に70歳代で最も多くみられます。
帯状疱疹ワクチンとは
帯状疱疹ワクチンには、生ワクチン(阪大微研:ビケン)と組み換えワクチン(GSK社:シングリックス)の2種類があります。それぞれで、接種回数・方法・スケジュール・効果の持続期間・副反応などに違いがありますが、どちらのワクチンも帯状疱疹やその合併症を予防する効果が確認されています。接種を希望される人は、年齢や健康状態に合わせて、どちらが適しているか医師とご相談ください。
帯状疱疹ワクチンの受け方
| | 生ワクチン(阪大微研) | 組み換えワクチン(GSK社) |
|---|
| 接種回数 | 1回(皮下に接種) | 2回(筋肉内に接種) |
| スケジュール | — | 通常2か月以上の間隔を置いて2回接種 |
| 接種できない人 | 病気や治療の影響で免疫が低下している人 | 免疫の状態にかかわらず接種可 |
| 接種に注意が必要な人 | 輸血やガンマグロブリンの注射を受けた人は治療後3か月以上、大量ガンマグロブリン療法を受けた人は治療後6か月以上置いて接種 | 筋肉内に接種するため、血小板減少や凝固障害を有する人、抗凝固療法を実施されている人は注意 |
次のような人はワクチン接種前に必ず医師に相談してください
〇心臓・腎臓・肝臓・血液などに持病のある人〇予防接種後2日以内に、発熱や発心などのアレルギー症状が出たことがある人
〇けいれんを起こしたことがある人
〇免疫不全と診断されている人、またはご家族に先天性免疫不全の人がいる場合
〇帯状疱疹ワクチン(生ワクチン・組み換えワクチン)の成分にアレルギーのある人
帯状疱疹ワクチンの効果
| 帯状疱疹に対するワクチンの効果 | 生ワクチン(阪大微研) | 組み換えワクチン(GSK社) |
|---|
| 接種後1年時点 | 60%程度の予防効果 | 90%以上の予防効果 |
| 接種後5年時点 | 40%程度の予防効果 | 90%程度の予防効果 |
| 接種後10年時点 | — | 70%程度の予防効果 |
※帯状疱疹の後に痛みが長く続く「帯状疱疹後神経痛」に対しても、ワクチンの効果が確認されています。
接種から3年後の時点で、生ワクチンでは約60%、組み換えワクチンでは90%以上の予防効果があると報告されています。
帯状疱疹ワクチンの安全性
| 主な副反応の発現割合 | 生ワクチン(阪大微研) | 組み換えワクチン(GSK社) |
|---|
| 70%以上 | — | 注射した部分に疼痛 |
| 30%以上 | 注射した部分に発赤 | 注射した部分の発赤。筋肉痛・疲労 |
| 10%以上 | 注射した部分にかゆみ・熱っぽさ・腫れ・痛み・しこり | 注射した部分の腫れ・胃腸症状・悪寒・発熱 |
| 1%以上 | 発疹・倦怠感 | かゆみ・倦怠感・全身疼痛 |
定期接種対象者
津奈木町に住民登録がある人で、次のどちらかに当てはまる人
①年度内に65歳になる人
②年度内に70歳、75歳、80歳、85歳、90歳、95歳、100歳になる人
※100歳以上の人は令和7年度のみ全員が対象。
③60~64歳で、ヒト免疫不全ウイルスのよる免疫の障がいがあり、日常生活がほとんど不可能な人
| 年齢 | 対象生年月日 | 年齢 | 対象生年月日 |
|---|
| 65歳 | 昭和35年4月2日~昭和36年4月1日生 | 70歳 | 昭和30年4月2日~昭和31年4月1日生 |
| 75歳 | 昭和25年4月2日~昭和26年4月1日生 | 80歳 | 昭和20年4月2日~昭和21年4月1日生 |
| 85歳 | 昭和15年4月2日~昭和16年4月1日生 | 90歳 | 昭和10年4月2日~昭和11年4月1日生 |
| 95歳 | 昭和5年4月2日~昭和6年4月1日生 | 100歳以上 | 大正15年4月1日以前に生まれた人 |
実施期間
この定期接種は、令和7~11年度の5年間の経過措置として実施します。対象となった年度に接種を受けなかった場合、翌年度以降は定期接種の対象外となりますのでご注意ください。
接種期間 ※重要
定期接種は令和8年3月31日までに受けることができます。
ただし、組み換えワクチンは2回接種が必要です。
そのため、1回目の接種は令和8年1月31日までに済ませておく必要があります。
接種の時期を逃すと定期接種の対象外となりますので、ご注意ください。
接種料金(自己負担額)
| | 生ワクチン(阪大微研) | 組み換えワクチン(GSK社) |
|---|
| 接種回数 | 1回 | 2回 |
| 自己負担額(1回あたり) | 2,600円 | 6,600円 |
接種場所
定期接種は指定医療機関で受けることができます。
※必ず事前に指定医療機関へ予約をしてください。指定医療機関以外で接種した場合は補助を受けることはできません。
必要なもの
接種時に必要な予診票などは4月に対象者へ送付しています。
〇同封の予診票(黄色)
〇自己負担金
〇マイナンバーカードなど住所や生年月日がわかるもの
指定医療機関以外での定期接種を希望する人
長期入院や施設への入所など、やむを得ない事情で指定医療機関以外での接種を希望される場合は、必ず接種前にほけん福祉課へご相談ください。
ご相談なく接種された場合は助成を受けられないことがありますのでご注意ください。
厚生労働省ホームページ