○津奈木町小児慢性特定疾病児童等日常生活用具給付事業実施要綱

令和3年5月25日

告示第52号

(目的)

第1条 この告示は、児童福祉法(昭和22年法律第164号)第19条の3第3項に規定する医療費支給認定に係る在宅の小児慢性特定疾病児童等(以下「小児慢性特定疾病児童等」という。)に対し、特殊寝台等の日常生活用具(以下「用具」という。)を給付することにより、日常生活の便宜を図ることを目的とする。

(対象者)

第2条 この事業の対象者は、町内に住所を有する在宅の小児慢性特定疾病児童等のうち、児童福祉法又は障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律(平成17年法律第123号)の規定による施策の対象とならないものであって、別表第1の「種目」欄に掲げる日常生活用具の区分に応じ、同表の「対象者」欄に定めるものとする。

2 日常生活用具の給付を受けた者は、別表第1の「耐用年数」の欄に掲げる期間を経過しなければ、同種の日常生活用具の給付を受けることができない。ただし、次の各号のいずれかに該当するときは、この限りでない。

(1) 給付を受けた日常生活用具の修理ができない等の理由により使用が困難となったとき。

(2) 別の日常生活用具の方がより効果的であることが認められるとき。

(用具の種目)

第3条 給付の対象となる用具は、別表第1の「種目」欄に掲げる用具とする。

(申請)

第4条 前条に規定する用具の給付を受けようとする対象者の保護者(以下「申請者」という。)は、小児慢性特定疾病児童等日常生活用具給付申請書(様式第1号)に、小児慢性特定疾病医療受給者証の写し及び市長が必要と認める書類を添えて、町長に提出しなければならない。ただし、町長は、当該添付書類により証明すべき事項を公簿等によって確認することができるときは、当該添付書類を省略させることができる。

2 町長は、前項の規定による申請があったときは、当該対象者の身体の状況、介護の状況、家庭の経済状況、家庭環境及び住宅環境等を調査した小児慢性特定疾病児童等日常生活用具調査書(様式第2号)に基づき審査を行い、速やかに用具の給付の要否を決定するものとする。

3 町長は、用具の給付を決定(以下「給付決定」という。)したときは、小児慢性特定疾病児童等日常生活用具給付決定通知書(様式第3号)に小児慢性特定疾病児童等日常生活用具給付券(様式第4号)を添えて、申請者に通知するものとする。

4 町長は、申請を却下したときは、小児慢性特定疾病児童等日常生活用具給付却下通知書(様式第5号)により、申請者に通知するものとする。

(業者への委託)

第5条 町長は、前条第3項の給付決定を行ったときは、用具の製作又は販売を行う業者(以下「業者」という。)に対して小児慢性特定疾病児童等日常生活用具給付委託通知書(様式第6号)により通知するものとする。

2 前項に定める通知は、町長が業者から小児慢性特定疾病児童等日常生活用具給付委託契約申請書(様式第7号)を提出させ、その内容を審査し、予めこの事業に伴う委託契約を締結した業者に対して行う。ただし、津奈木町日常生活用具給付事業実施要綱(平成18年10月1日福祉部長決定)に基づく給付委託契約又は津奈木町補装具費の支給に関する要綱(平成18年10月1日福祉部長決定)に基づく代理受領契約を締結し、第3条に規定する用具について取り扱う業者は、委託契約を締結しているものとみなすことができる。

(費用の負担)

第6条 第4条第3項に規定する給付決定を受けた者(以下「給付決定対象者」という。)は、別表第2の基準により、必要な用具の購入に要する費用の一部又は全部を負担するものとする。

2 給付決定対象者は、給付する用具の価格が別表第1の基準額を超過している場合は、その差額を負担するものとする。

3 給付決定対象者が負担する額は、原則として、用具の引渡しの日に直接業者に支払うものとする。

(公費負担額)

第7条 町長は、用具の購入に要する費用から前条に規定する給付決定対象者が負担する額を控除した額(以下「公費負担額」という。)を、第5条第1項に規定する通知書に記載するものとする。

2 業者が町長に請求できる額は、前項に定める公費負担額とする。

(用具の管理)

第8条 受給者は、当該用具を給付の目的に反して使用し、譲渡し、交換し、貸し付け、又は担保に供してはならない。

2 町長は、受給者が前項の規定に違反したと認めるときは、当該用具の給付に要した費用の全部又は一部を返還させることができる。

(給付台帳の整備)

第9条 用具の給付の状況を明確にするために、小児慢性特定疾病児童等日常生活用具給付台帳(様式第8号)を整備するものとする。

(補則)

第10条 この告示に定めるもののほか、事業の実施について必要な事項は別に町長が定めるものとする。

この告示は、令和3年5月25日から施行する。

別表第1(第2条、第3条及び第6条関係)

種目

対象者

性能等

基準額

耐用年数

便器

常時介助を要する者

小児慢性特定疾病児童等が容易に使用し得るもの。(手すりをつけることができる。)

4,900円

8年

特殊マット

寝たきりの状態にある者

褥瘡の防止又は失禁等による汚染又は損耗を防止できる機能を有するもの。

21,560円

5年

特殊便器

上肢機能に障害のある者

足踏ペタルにて温水温風を出し得るもの。ただし、取替えに当たり住宅改修を伴うものを除く。

166,320円

8年

特殊寝台

寝たきりの状態にある者

腕、脚等の訓練のできる器具を付帯し、原則として使用者の頭部及び脚部の傾斜角度を個別に調整できる機能を有するもの。

169,400円

8年

歩行支援用具

下肢が不自由な者

おおむね次のような性能を有する手すり、スロープ、歩行器等であること。

ア 小児慢性特定疾病児童等の身体機能の状態を十分踏まえたものであって、必要な強度と安定性を有するもの。

イ 転倒予防、立ち上がり動作の補助、移乗動作の補助、段差解消等の用具となるもの。

66,000円

8年

入浴補助用具

入浴に介助を要する者

入浴時の移動、座位の保持、浴槽への入水等を補助でき、小児慢性特定疾病児童等又は介助者が容易に使用し得るもの。

99,000円

8年

特殊尿器

自力で排尿できない者

尿が自動的に吸引されるもので小児慢性特定疾病児童等又は介助者が容易に使用し得るもの。

73,700円

5年

体位変換器

寝たきりの状態にある者

介助者が小児慢性特定疾病児童等の体位を変換させるのに容易に使用し得るもの。

16,500円

5年

車いす

下肢が不自由な者

小児慢性特定疾病児童の身体機能を十分踏まえたものであって、必要な強度と安定性を有するもの。

77,440円

5年

頭部保護帽

発作等により頻繁に転倒する者

転倒の衝撃から頭部を保護できるもの。

13,380円

3年

電気式たん吸引器

呼吸器機能に障害のある者

小児慢性特定疾病児童等又は介助者が容易に使用し得るもの。

62,040円

5年

クールベスト

体温調節が著しく難しい者

疾病の症状に合わせて体温調節のできるもの。

22,000円

1年

紫外線カットクリーム

紫外線に対する防御機能が著しく欠けて、がんや神経障害を起こすことがある者

紫外線をカットできるもの。

41,580円

ネブライザー(吸入器)

呼吸器機能に障害のある者

小児慢性特定疾病児童等又は介助者が容易に使用し得るもの。

39,600円

5年

パルスオキシメーター

人工呼吸器の装着が必要な者

呼吸状態を継続的にモニタリングすることが可能な機能を有し、介助者等が容易に使用し得るもの。

173,250円

5年

ストーマ装具(消化器系)

人工肛門を造設した者

小児慢性特定疾病児童等又は介助者が容易に使用し得るもの。

113,520円

ストーマ装具(尿路系)

人口膀胱を造設した者

小児慢性特定疾病児童等又は介助者が容易に使用し得るもの。

149,160円

人工鼻

人工呼吸器の装着又は気管切開が必要な者

小児慢性特定疾病児童等又は介助者が容易に使用し得るもの。

128,700円

別表第2(第6条関係)

受給者世帯の階層区分

受給者負担額

負担基準月額

加算基準月額

A階層

生活保護法(昭和25年法律第144号)による被保護世帯(単給世帯を含む。)及び中国残留邦人等の円滑な帰国の促進並びに永住帰国した中国残留邦人等及び特定配偶者の自立の支援に関する法律(平成6年法律第30号)による支援給付受給世帯

0円

0円

B階層

A階層を除き当該年度分の市町村民税非課税世帯

1,100円

110円

C階層

A階層及びB階層を除き当該年度分の市町村民税均等割の額のみ課税世帯

2,250円

230円

D階層

A階層、B階層及びC階層を除き当該年度分の市町村民税の課税世帯であって、その市町村民税所得割の額の区分が次の区分に該当する世帯

所得割の年額3,000円以下

D1 階層

2,900円

290円

3,001~5,800円

D2 〃

3,450円

350円

5,801~8,700円

D3 〃

3,800円

380円

8,701~13,000円

D4 〃

4,250円

430円

13,001~17,400円

D5 〃

4,700円

470円

17,401~22,400円

D6 〃

5,500円

550円

22,401~28,200円

D7 〃

6,250円

630円

28,201~58,400円

D8 〃

8,100円

810円

58,401~75,000円

D9 〃

9,350円

940円

75,001~96,600円

D10 〃

11,550円

1,160円

96,601~121,800円

D11 〃

13,750円

1,380円

121,801~175,500円

D12 〃

17,850円

1,790円

175,501~221,100円

D13 〃

22,000円

2,200円

221,101~380,800円

D14 〃

26,150円

2,620円

380,801~549,000円

D15 〃

40,350円

4,040円

549,001~579,000円

D16 〃

42,500円

4,250円

579,001~700,900円

D17 〃

51,450円

5,150円

700,901~849,000円

D18 〃

61,250円

6,130円

849,001~1,041,000円

D19 〃

71,900円

7,190円

1,041,001以上

D20 〃

全額

左の徴収基準月額の10%。ただし、その額が8,560円に満たない場合は8,560円

備考

1 徴収月額の決定の特例

ア A階層以外の各層に属する世帯から2人以上の児童が、同時に別添2の徴収基準額表の適用を受ける場合は、その月の徴収基準月額の最も多額な児童以外の児童については、同表に定める加算基準月額によりそれぞれ算定するものとする。

イ 10円未満の端数が生じた場合は、切り捨てるものとする。

ウ 児童に民法(明治29年法律第89号)第877条に規定する当該児童の扶養義務者がないときは、徴収月額の決定は行わないものとする。ただし、児童本人に市町村民税が課されている場合は、本人につき、扶養義務者に準じて徴収月額を決定するものとする。

2 世帯階層区分の認定

(1) 認定の原則

世帯階層区分の認定は、当該児童の属する世帯の構成員及びそれ以外の者で現に児童を扶養しているもののうち、当該児童の扶養義務者のすべてについて、その市町村民税等により行うものである。

(2) 認定の基礎となる用語の定義

ア 「児童の属する世帯」とは、当該児童と生計を一にする消費経済上の一単位を指すのであって、夫婦と児童が同一家屋で生活している標準世帯は勿論のこと、父が農閑期で出稼ぎのため数箇月別居している場合、病気治療のため一時土地の病院に入院している場合、父の職場の都合上他の土地で下宿し時々帰宅することを例としている場合などは、その父は児童と同一世帯に属しているものとする。

イ 「扶養義務者」というのは、民法第877条に定められている直系血族(父母、祖父母、養父母等)、兄弟姉妹(ただし、就学児童、乳幼児等18歳未満の兄弟姉妹で未就業の者は、原則として扶養義務者としての取扱いはしないものとする。)並びにそれ以外の三親等以内の親族(叔父、叔母等)で家庭裁判所が特別の事情ありとして、特に扶養の義務を負わせるものである。ただし、児童と世帯を一にしない扶養義務者については、現に児童に対して扶養を履行している者(以下「世帯外扶養義務者」という。)の他は、認定に際して扶養義務者としての取扱いを行わないものとする。

ウ 認定の基礎となるのは、

Ⅰ 所得税法(昭和40年法律第33号)

Ⅱ 租税特別措置法(昭和32年法律第26号)

Ⅲ 災害被害者に対する租税の減免、徴収猶予等に関する法律(昭和22年法律第175号)の規定

Ⅳ 平成30年8月30日健発0830第7号厚生労働省健康局長通知「小児慢性特定疾病児童等日常生活用具給付事業における寡婦控除等のみなし適用に係る取扱いについて」によって計算された地方税法により賦課される市町村民税(ただし、所得割を計算する場合には、地方税法第314条の7、第314条の8、同法附則第5条第3項、第5条の4第6項及び第5条の4の2第5項の規定は適用しない。)、生活保護法による被保護世帯(単給世帯を含む。)及び中国残留邦人等の円滑な帰国の促進並びに永住帰国した中国残留邦人等及び特定配偶者の自立の支援に関する法律による支援給付(以下「支援給付」という。)である。

・平成23年7月15日雇児発0715第1号厚生労働省雇用均等・児童家庭局長通知「控除廃止の影響を受ける費用徴収制度等(厚生労働省雇用均等・児童家庭局所管の制度に限る。)に係る取扱いについて」(以下、本通知)の規定によって再計算しない取扱いを原則とする。ただし、令和2年3月31日以前に日常生活用具の給付を受けている児童等が属し、その徴収基準月額の算定にあたり本通知を適用していた世帯については、それまでに判定された階層区分から不利益な変更が生じることがないよう、都道府県等の判断により、本通知の規定による調整方法を行うことにより経過措置を講じることも可能とする。

・指定都市に住所を有する者の市町村民税所得割を算定する場合には、これらの者を指定都市以外の市町村の区域内に住所を有する者とみなし、地方税法及び航空機燃料譲与税法の一部を改正する法律(平成29年法律第2号)第1条による改正前の地方税法に規定する個人住民税所得割の標準税率(6%)により算出された額を用いることとする。

・生活保護については、現在生活扶助や医療扶助等の保護を受けている事実、支援給付については、支援給付を受けている事実、市町村民税については、当該年度の市町村民税の課税(地方税法第292条第1項第11号イ中「夫と死別し、若しくは夫と離婚した後婚姻をしていない者又は夫の生死の明らかでない者で政令で定めるもの」とあるのを「婚姻によらないで母となった女子であって、現に婚姻をしていないもの」と読み替えた場合に同法第295条第1項(第2号に係る部分に限る。以下この号において同じ。)の規定により当該市町村民税が課されないこととなる者及び同法第292条第1項第12号中「妻と死別し、若しくは妻と離婚した後婚姻をしていない者又は妻の生死の明らかでない者で政令で定めるのを「婚姻によらないで父となった男子であって、現に婚姻をしていないもの」と読み替えた場合に同法第295条第1項の規定により当該市町村民税が課されないこととなる場合を含む。)又は免除(地方税法第323条による免除。以下同じ。)の有無をもって認定の基準とする。

・当該年度の市町村民税の課税関係が判明しない場合の取扱いについては、これが判明するまでの期間は、前年度の市町村民税によることとする。

(3) 徴収基準額表の適用時期

別添2「徴収基準額表」の適用時期は、毎年7月1日を起点として取り扱うものとする。

3 徴収基準額表中、徴収基準月額欄に「全額」とあるのは、当該児童の措置に要した費用について、市町村が徴収する額は、費用総額を超えないものであること。

4 徴収基準額の特例

災害等により、前年度と当該年度との所得に著しい変動があった場合には、その状況等を勘案して実情に即した弾力性のある取扱いをして差し支えないものとする。

5 その他

令和2年度の生活保護基準の見直しによる影響を受けないよう、「児童福祉法による保育所運営費国庫負担金について」(昭和51年4月16日厚生省発児第59号の2厚生事務次官通知)第4保育所徴収金(保育料)基準額表備考3(3)に準じて、B階層の対象世帯のうち、特に困窮していると市町村の長が認めた世帯についても、A階層と同様の取扱いとすること。

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津奈木町小児慢性特定疾病児童等日常生活用具給付事業実施要綱

令和3年5月25日 告示第52号

(令和3年5月25日施行)