熊本県小国町の農家に生まれた宮崎静夫(1927 年〜 2015 年)は、15 歳で自ら軍に志願して満州国(現・中国東北部)へ渡り、終戦間際には最前線での戦いを経験します。終戦後に捕虜として4年過ごしたシベリアの収容所では、極限状態で生きる人々を目の当たりにし、強い衝撃を受けました。1968年の欧州遊学を経て、画家として自問自答を続けるなかで生まれたのが「死者のために」シリーズです。本展では「死者のために」シリーズの、すでに当館が収蔵していた作品と、2020年春にご遺族のご厚意によりあらたにご寄贈いただきました作品を併せて展示します。
(右画像詳細: 三連画《飛翔する夏草》中央 宮崎静夫 1971年 つなぎ美術館蔵 )